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WIDE10周年によせて

#26 Dave Crocker 

デイブ・クロッカー

ブランデンブルグコンサルティング代表

WIDEプロジェクト10周年おめでとうございます。デイブ・クロッカーです。 私は1972年からARPANET 及びインターネットに関わってきています。日本の方々はこのインターネットの取り組みに初期の頃から関わってくださっていますが、このWIDEプロジェクトは名前のとおり幅広い分野の活動に関わっていらっしゃいます。

成功の影には多くの生みの親がいるとよく言われますが、インターネットの生みの親の一人が日本にいるということは素晴らしいことだと思います。特にアジア太平洋地域におけるインターネットに関する取り組みはこれまであまり評価されてきませんでしたが、WIDEプロジェクトはインターネットの基礎技術研究から、走る車のワイパーを使って気象状況を把握するという応用研究にいたるまでこの地域のリーダーとして長い間活躍してくださっています。

また最近、WIDEプロジェクトに端を発したもので国際標準となったものがあり、嬉しく思っています。インターネットを使った電子メールのファクシミリ送信に関するもので、WIDEプロジェクトで考案されたものが松下電送で商用化され、IETF、ITUに提案され新たな国際標準となったのです。国際通信におけるファクシミリ利用は増えてきており、この標準化により今後はインターネットを使ったファクシミリ・サービスが大きく変化し改良されていき、またインターネットの商用化がより一層進むことでしょう。

WIDEプロジェクトの活動はとても素晴らしいもので、車のワイパーを使って気象学者が降雨前線の位置を把握したりするもの等、インターネット技術と実世界の需要とをうまく統合させています。今後もこのようなWIDEプロジェクトのより一層のご活躍をお祈りしています。


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