| フロード・グライスンです。初めて村井純氏とお会いしたのはオーストラリアのシドニーで、89年の10月か11月でした。そこでネットワーク構築に関わる方が世界中から集まって会合を開き意見交換を行なっていました。当時、今日のインターネットを築くためには2つの課題がありました。まず、インターネットがどういうものなのか我々はよくわかっていませんでした。また、PTTがインフラのみでなくネットワーク構築においても独占をしており、各国の政府はいろいろな規則を課してきていました。たとえばX.25プロトコルを使わなければならないとか、ある技術を使わなければいけないなどです。私は北欧のデンマークの出身ですが、そこではTCP/IPが開発されたのにまだ
X.25を使わねばならない部分がある等のことがありました。そして、オーストラリアでの、ラリー・ランドウエバー氏主催の会議で村井先生をお会いした際、それらの経験をお話しし、また村井先生のご経験を伺ったりしました。当時日本のネットワークはとても小さいものだと伺ったと記憶してます。次に村井先生にお会いしたのは1991年にコペンハーゲンで開かれた最初のINETの会議の際で、村井純先生、ランドウエバー氏と共に私はプログラム委員をつとめ、また世界や日本のインターネットの状況等の話を聞きました。92年に神戸でINET92が村井純氏をはじめWIDEプロジェクトの方々の主催により開催され、その際日本にはインターネット利用のネットワークがいくつかでき、それぞれ競争しているとのことでしたが、その中でもWIDEプロジェクトの活動は核となっており今日までご活躍を続けて、日本のインターネットを世界に接続なさっています。村井先生をはじめご関係の方々にこのようなWIDEプロジェクトのご成功にお祝いの言葉をのべさせていただきます。 |
#13 Frode Greisen
