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Live E!」設立趣意書

2005512 設立総会

 

1.            名称

Live E!(らいぶいー)

 

2.            設立の目的

個人や組織により設置運営される「デジタル百葉箱」 等が自律的に生成・取得する、気象情報や都市活動に関する情報など、広義の地球(Earth)に関する生きた(Live)環境(Environment)情報が自由に流通し共有される電子(Electronics)情報基盤を形成発展させ、自律的で自由な環境情報の 利用法、安心安全で効率性の高い活動空間(=環境)の創造を目指す。

地球温暖化対応のような環境保護対策での利用はもち ろんのこと、教育、公共サービス、ビジネスアプリケーションなどの分野での自由で自律的な利用法について、積極的な働きかけを促進する。

 

3.            設立の背景

頻発する異常気象や震災によって影響を受ける都市活 動や市民生活、さらには疾病などに関して、近年のセンシングデバイスやICTの発達がより詳しい因果関係の解明や事前予知の可能 性を高めている。

一方で、先進国での都市活動の変化とアジアを中心と した人口集中地域での大都市化の進展は、地球上での気象変化をより一層複雑化しており、COP3(第3回締約国会議)で採択され20052月に発効した京都議定書による温暖化対策等の展開も 含めて、今後の経済社会活動に対して多くの変革を要請している。

こうした中、ブロードバンドが普及した日本を始めと して、インターネットへの接続性を高めた気象観測ユニット(「デジタル百葉箱」等)が登場し、低コスト化とともに観測や分析ツールも充実しつつある。これ は、高度な気象観測点について、WEBカメラや関連する他のデバイスとの組み合わせによる 効果、さらには、バスや鉄道といった移動体からの情報も含めて、従来の常識を超えた密度と精度、そして、リアルタイム性を伴って地球上に設置することを可 能としている。それらを活用した分析や予測が、市民生活に及ぼす効果と貢献の大きさは計り知れず、市民ニーズから派生する新しいビジネスやサービスに対す る期待もまた大きい。

個人および組織が自律的に設置運営する「デジタル百 様箱」等が生成する種々の地球環境に関するデジタル情報を自由流通させ自由に利用・加工・共有することが可能なインフラ構築を実現できれば、そこから教 育、公共サービス、ならびに、ビジネス分野における新たな活動の展開により、安心安全で効率性の高い活動空間(=環境)の創造することが期待される


 

4.            活動の概要

 

@    教育プログラム

大学、高校、小中学校、OB組織等がそれぞれのレベルで、教育の材料として本シ ステムならびにデータを利用し、地球環境のリアリティやコンピュータの真髄の感得に資する。

例えば小学校では、デジタル百葉箱の管理を児童が行 う、あるいは、実際の気象データや関連統計データを用いた課外授業を行う事によって、リアルとサイバーの一体性を感じてもらったり、そこで活躍するサイエ ンスやテクノロジーへの興味と理解を喚起したりしていく。

また、高校レベルでは、大学からの指導も受けつつ、3次元データ処理等による可視化、時系列処理や予測手 法等の情報処理を実データにより体験できるようにする。これらについては、コンテスト形式にして賞を授与することにより活動の活性化を図ることも考える。

以上の活動に関しては佐賀大近藤教授、広島大相原教 授等による積極的なリーダシップが期待できるほか、既に、JKIDS大賞受賞校(千葉県大森小学校)も積極的に参加希望している。

 

A    公共サービス

気象情報やデジタル百葉箱によるインフラ構築は、地 球環境のリアリティをもたらすだけではなく、新たな公共サービスを多様に提供することの可能性をも有する。

平常時の気象情報の提供のみならず、災害等の非常時 に関する情報提供と デジタル百葉箱そのものが無線LANステーションとなったりデータ処理ノードとなったり する事で非常時通信システムとして動作するなど、Public Securityの一部の機能を提供することも可能となる。

また、環境科学の研究分野から注目されているような ヒートアイランドへの対処に必要な基礎データの収集、あるいは電力会社が興味を持っているような気象情報ならびにビルのエネルギー消費/制御情報との連携 など、さまざまな公共サービスの可能性が予想される。

あるいは、公共輸送機関や自動車などが生成する 情報の利用による道路の混雑状況の把握による、都市部における混雑緩和や効率的な市民活動を支援するなども期待することができる。

 

B    ビジネス展開

以上のような情報は、ビジネス目的としても自由に利 用可能とし、地球環境データの生成/収集/加工/利用に関するエンドツーエンドアーキテクチャに根ざしたシステムの構築を目指す。

それによって、各国産業活動に課せられるCO2排出削減等の温暖化対策の測定評価やブランド醸成、 健康管理、商業活動支援、製造支援、あるいは自動車を含めた効率的な輸送システムの運用といったさまざまな分野でのビジネス展開とその応用が想定される。

 

5.            構成メンバー案

主査: 江崎 浩(東京大学教授)

副査: 相原玲二(広島大学教授)

構成: 本会の設立趣旨に賛同する個人、企業、公的 主体、団体等

 

6.            設立発起人

WIDEプロジェクト

IPv6普及・高度化推進協議会

U18 IPv6ユビキタス社会創造推進協議会

株式会社 IRIユビテック

株式会社 ウェザーニューズ

株式会社 内田洋行

エシェロン・ジャパン 株式会社

シスコシステムズ 株式会社

ダイダン株式会社

財団法人 日本気象協会

ネットワンシステムズ 株式会社

東日本電信電話 株式会社

株式会社 三菱総合研究所

 

7.            2005年度活動予定

@    5月設立総会

A    6N+Iでのデモンストレーション

B    7月コンテスト概要発表

C    2月(2006年)コンテスト発表・表彰

 

8.            活動期間・会員等

活動期間: 当面 2年(1年で見直し予定)

会  費: 50万円程度を予定

その他 :

会員組織には、センサーの設置をお願いするととも に、Public

Space(学校や公共施設)へのセンサーの寄贈をお願いして いく。